結婚指輪の歴史と左手の薬指にはめる意味

結婚指輪は、男女ともに左の薬指にはめることになっています。そのため、現代では恋人やパートナーの有無を左手の薬指に指輪があるかどうかで確認する人もいます。女性の場合は、自分で買ったファッションリングを左手の薬指にはめているケースもありますが、パートナーがいない場合は左手以外の指にファッションリングをはめる人の方が多いです。結婚指輪を左手の薬指につけるようになったのは、古代ローマ時代からです。

古代のギリシアでは、左手の薬指の血管は、命を司る心臓に直結していると考えられていました。また、ほかの民族の文化でも薬指には病気や傷を治療できる不思議な力が宿っていると考えられていました。そのため、指の中でも一番深い意味をもつ左手の薬指に結婚を証明する指輪をはめるようになりました。ヨーロッパのすべての言語の基礎となっているラテン語では、薬指が「指輪をする指」という意味で呼ばれています。

1614年には、カトリック教会が制定した「ローマ典礼儀式書」に、結婚指輪は、左手の薬指にはめるとようにと決められています。歴史上で、現在の結婚指輪をはめたことが記録されているのは、9世紀のローマ教皇ニコラス1世です。これ以降、貴族などの上流階級を中心に結婚の儀式で、指輪を贈ることが習慣化していきました。11世紀には、花婿が花嫁にゴールドの指輪を贈り、花嫁が花婿に鉄でできた指輪を贈る習慣があり、現在の指輪の交換の儀式はこの頃から始まりました。

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